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料理/監修
小田真規子
松尾みゆき
監修
学校法人 香川栄養学園
女子栄養大学栄養科学研究所
朝食を欠食すると、十分なエネルギーが補給されないため、脳や体がエネルギー不足状態になり、そのため、脳の働きが悪くなって学習能力が低下したり、体温が上昇しなかったりします。朝食をとり十分なエネルギーをとることで、人間の活動を支配している脳の概日リズムを朝型にし、昼間の活動を活発にしているのです。
<朝食欠食率の推移>
欠食率は、女性よりも男性の方が高く、増加傾向にあります。
また年代別では、男女共に20代が高い傾向があります。
厚生労働省「国民栄養調査結果」より
<朝食の欠食と不定愁訴の関係>
朝食を毎朝食べている児童・生徒と、ほとんど食べていない児童・生徒について、不定愁訴、何らかの身体的異常を感じている割合は、食べていない児童・生徒に多いという結果となっています。
日本体育・学校健康センター「児童生徒の食生活等実態調査結果」平成12年度
また朝食の欠食は1日にとりたい栄養素が不足するという報告や肥満しやすいという報告があります。
朝食を欠食することでお腹が空きすぎてしまい、昼食と夕食でボリュームのある食事をしてしまったり、間食をとりすぎてしまったりするので、結局はエネルギー過剰になりがちであることや活動量の少ない夜にエネルギー多くとることで肥満になりやすく、肥満することでいろいろな生活習慣病が起こってきます。
間食(お菓子)の摂取量が多くなると、エネルギーがとれていても栄養素としては不足しやすくなってしまいますし、1食欠食することで野菜のような不足しがちな食品はますます不足しがちになってしまいます。
食後のエネルギーの行方は?
食後5〜8時間たったら、また食事を摂るのはなぜでしょうか。
食物の中の糖分は、食後4時間でほぼ吸収され尽くします。身体の中で最も大切な脳は、グルコース(ブドウ糖)のみを利用できて、他の臓器のように脂肪が使えないのです。脳は、1日に実に120gものグルコースを食べているのです。血液から供給されるグルコースを血糖といいます。そこで、4時間を過ぎたら、食物中の糖分を一時的に蓄えている肝臓からグリコーゲンを取り出して、血糖を供給するのです。しかし肝臓は半日分のグリコーゲン(血糖約60g相当)しか貯蔵できないのです。そこで朝食を摂らないと血糖が低下し始め、脳の働きが悪くなってきます。
出典:「科学が証明する 朝食のすすめ」香川靖雄(女子栄養大学出版部)
『日本人の食事摂取基準』というのがあり、そこには1日に必要なエネルギーおよび栄養素を年齢別・性別・身体活動レベル別・妊娠の時期別・授乳の有無別に示されています。ですので、対象(人)によってそれぞれに数値が異なります。
1日3食とすると、1日にとりたい食品の1/3程度が目安ですが、例えば外食が多く、野菜や乳製品、果物がとりづらいなどの場合は、それらを朝食で積極的にとるとよいでしょう。
また食事バランスガイドを参照し、目安としてもよいでしょう。
●
日本人の食事摂取基準(2005年版)<厚生労働省>
「日本人の食事摂取基準(2005年版)」は健康な人を対象として、健康の保持・増進、生活習慣病予防の観点から、エネルギー及び各栄養素を1日にどれくらい摂取すればよいかの目安を示したもので、厚生労働省から 5年ごとに発表されています。
●
食事バランスガイド<(財)食生活情報サービスセンター>
食生活指針を具体的な行動に結び付けるものとして、食事の望ましい組み合わせやおおよその量をわかりやすくイラストで示したものが「食事バランスガイド」です。
朝食作りのポイント
●「手軽に食べられるもの」とは
朝の慌しい中で手軽に食事作りをするには、包丁や道具類を使わないことや、電子レンジなどで簡単に再加熱することが条件になります。そのまま、または簡単な温め直しで、短時間で準備でき、手軽に食べられるものです。
●「上手な時間の節約術」も大切
朝の大事な時間のなかで食事を効率よく準備するためには、事前に献立を考えておくこと、または事前に準備できることをしておくとよいでしょう。そのためには、前日の残り物を利用したり、夕食作りのとき、計画的に翌朝の料理を作っておくこと、加工品や調理食品を利用することが考えられます。
●健康のための「バランス栄養食」、朝食として何点?
その人の活動状況により異なりますが、1日22〜25点(1700〜2000kcal)を目安として考えると、朝食では5.5〜6.2点(450〜500kcal=1日の約4分の1)以上を目安にすると良いでしょう。
●朝食では、こんな点に注意しましょう。
*朝食で摂っておきたい栄養素は繊維、カルシウム、鉄分です。
*外食しがちな人は、朝食で野菜類や穀物を十分摂っておきましょう。
*特に、いも類や豆類などは意識して摂りましょう。
*牛乳・乳製品は、必ず朝食で摂りましょう。
出典:「科学が証明する 朝食のすすめ」
香川靖雄(女子栄養大学出版部)